CHAPTER04
創作に影響を与えた作品
- 長嶋
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では次に、ファンタジーの原点というより、実際の創作や仕事の上で影響を受けた作品やクリエイターについて伺います。
- 神宮
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自分は、ゲームデザイナーやゲームプランナーの影響が大きいですね。
その意味で、最初のきっかけとして非常に大きかったのは、やはり遠藤雅伸さんです。
子どもの頃に遠藤さんの作品に触れて、「こういう仕事がしたい」と思うようになりました。特に思い入れが強いのは『ドルアーガの塔』ですね。
もちろん『ゼビウス』も大きいんですが、今の自分につながっているものという意味では、『ドルアーガ』の影響はとても大きいです。
日本にまだ“ファンタジー”という感覚がそれほど根づいていなかった時代に、スライムやマジシャンのような存在を出してきた。
あれが、ファンタジーを好きになる一つの大きな入口になりました。
それに加えて、実務面で影響を受けているという意味では、堀井雄二さんの手法もとても大きいです。
ゲームの見せ方やまとめ方の部分では、かなり影響を受けていると思います。
- 長嶋
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ゲームに関わる方のお話を伺うと、『ゼビウス』がきっかけだったという方は本当に多いんですが、神宮さんの場合はそこに加えて『ドルアーガ』がかなり強く刺さっていたわけですね。
- 神宮
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『ゼビウス』ももちろん大きいんですが、今の自分の仕事や好みの方向に直結しているのは『ドルアーガ』のほうだと思います。
実は、遠藤さんご本人に直接お話ししたこともあるのですが、初代『カルドセプト』に出てくる各属性の魔術師――メイジ、ウィザード、ドルイド、ソーサラーの4種類は、『ドルアーガの塔』の系譜をかなり意識して使わせてもらっています。
そのくらい、自分の中では根深い影響があるんです。
- 長嶋
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それはもう、公認のオマージュと言っていいですね。
こうして聞くと、『カルドセプト』は神宮さんの中に蓄積されてきたゲーム体験やファンタジー体験が、かなり具体的な形になって現れている作品なんだな、というのがよく分かりますね。松浦さんはいかがでしょうか。
仕事の面で影響を受けた作品やクリエイターについて教えてください。
- 松浦
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一番大きいのは、『ドラゴンクエストII』と、そこで描かれていた鳥山明先生のモンスターですね。
小学生の頃、ジャンプに新モンスターの原画が載ることがあって、それを見てすごくワクワクしていました。
模写もしましたし、「早く遊びたい」と思いながら、ずっと楽しみにしていた記憶があります。もちろん『ドラゴンボール』も大好きでした。ゲーム業界を意識し始めてからは、より直接的に影響を受けた方がいます。
たとえば、専門学校の頃は草彅琢仁さんが本当に好きで、かなり真似していました。また、吉田明彦さんの『伝説のオウガバトル』のパッケージを見た時には、本当に衝撃を受けました。
鉛筆のタッチ感や、デフォルメ、空気感がすごく好きで、かなりリスペクトしていました。
その後、『ブレイブリーデフォルト』で吉田さんと実際にご一緒しました。
それまでは直接ご一緒していたわけではないのですが、表現としてはかなり意識していたと思います。
さらに、働くようになってからは、マイク・ミニョーラさんの絵、特に『ヘルボーイ』の画風にも大きな衝撃を受けました。
- 長嶋
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バンドデシネ味も感じる、彼の画風は僕も大好きです。
- 神宮
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うんうん、いいですよね。
- 長嶋
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三人とも近い作品群に影響を受けてきていますね(笑)。
草彅さんが描かれた『グランディア』なんかも自分は大好きです。
それに加えて、やっぱり『オウガ』シリーズの影響は大きいですね。
- 神宮
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分かります。自分も『オウガバトル』関連のビジュアルは本当に大好きですし、すごくリスペクトしています。
実は、初代『カルドセプト』で自分が打っていたドット絵も、かなりあのシリーズの影響を受けていました。
もちろん同じところまでは到底届いていませんが、目標として強く意識していました。
- 長嶋
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たどってきた美意識や憧れの系譜がかなり近いということなのかもしれませんね。
松浦さんの昔の絵を拝見すると、『オウガ』シリーズで活躍された吉田明彦さんにかなり傾倒されていた時期もあったのかなと感じるのですが、その上で今の絵柄を見ると、そこにマイク・ミニョーラ的な線や黒の置き方も加わっていて、かなり独自のバランスになっていますよね。
- 松浦
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たしかに画面の作りや黒の置き方には、そういった影響がかなり出ていると思います。
ただ、その一方で、デザインの発想そのものはやっぱり『ドラゴンクエスト』なんです。
- 神宮
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なるほど。デザインのバランス感覚というか、見た瞬間に伝わる形の強さのようなものですね。
- 長嶋
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たしかに、松浦さんのラフやスケッチを拝見していると、まずフォルムから入っている感じがあります。
鳥山明さん的な、「形の時点で何かを語らせる」発想に通じるものを感じますね。
- 松浦
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そうですね。やっぱり分かりやすくしたいという意識は強いです。
見た時に「これはこういう存在なんだろうな」と自然に想像できる形にしたい、というのはあります。