CHAPTER08

互いへの質問、
そしてこれから
カルドセプトに
触れる皆さんへ

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長嶋

最後の質問です。
神宮さんから松浦さんへ、そして松浦さんから神宮さんへ、直接聞いてみたいことをお互いに質問していただけますか。

神宮

では、私からひとつ。今回は直接やり取りする機会があまりなかったんですが、もし今後そういうやり取りをするなら、ぜひ聞いてみたかったことがあります。
絵描きさんって、人によって指示書は細かいほうがいい方と、できるだけ最小限のほうがいい方と分かれるじゃないですか。松浦さんは、どちらのタイプなんでしょうか。

松浦

僕はもう、極力ないほうがいいです(笑)。

神宮

なるほど。では、本当に最低限押さえるべきところだけ伝えて、あとは委ねる、という形のほうがやりやすいのですね。

松浦

そうですね。細かく言われると、それがもう“正解”として存在してしまうんですよ。
そうなると、「それを描かなければいけないのかな」と意識してしまう。
でも僕としては、自分なりのアイデアで勝負したいところがあるので、なるべく自由なほうがやりやすいです。

神宮

たしかに、たとえ「この通りじゃなくてもいいです」と書いてあっても、参考があるだけで影響は受けますよね。
そのあたりが聞けてよかったです。

松浦

今回は本当に、そのバランスがかなり良かったですね。
楽しんで仕事をさせてもらえました。ありがとうございます。

長嶋

では今度は逆に、松浦さんから神宮さんへいかがでしょうか。

松浦

僕が聞いてみたかったのは、ゲームデザインをされる時に、「ここだけは譲れない」という自分の考えと、「でも世間的にはこちらのほうが受け入れられるかもしれない」という考えの間で、どう判断を下しているのか、ということです。
自分のやりたいことを貫くのか、それとも周囲やユーザーの感覚を優先するのか。
そのあたりの考え方をぜひ聞いてみたいなと思っていました。

神宮

やっぱり基本的には、自分のやりたいことはやりたいという気持ちはあります。
ただ、その中にも段階があるんですよ。
「これは絶対に譲れない」「できればこうしたい」「どちらでもいい」という感じで、こだわりの強さに差がある。
なので、二番目や三番目のレベルのものなら、人の意見を聞いて、理にかなっていると思えばそちらに寄せることもあります。
でも、いちばん根幹にある部分、ここだけは譲れないというところについては、やっぱりかなり強く出ますね。

松浦

僕は、そこはかなり分けています。会社の社員として関わる仕事なら、社長の言うことは100パーセント聞きます。
でも、今回のようにフリーで関わる仕事の場合は、やっぱり自分の独自性やオリジナル性を出したいんです。
そこが出せないなら、あまり自分がやる意味がないんじゃないか、と感じてしまうので。
もちろん言い方は難しいんですが、フリーでやる以上は、ただ他人の画風をなぞるだけではなく、自分自身の色を持ち込みたい、という気持ちはあります。

長嶋

では最後に、この座談会をご覧になっている皆さんへ、一言ずつメッセージをお願いします。

神宮

『カルドセプト』としては10年ぶりの新作になりますし、私自身もかなり力を入れさせてもらいました。
今回は松浦さんにも参加いただいて、まったく新しい装いになっていますし、入りやすさも面白さも上がっていると思います。
昔からのファンの方にも、新しく触れる方にも、ぜひ一度手に取ってもらえたらうれしいです。

松浦

僕も少し遊ばせてもらったんですが、ゲームデザインだけでなく、世界観やスペルカード、背景、UIまで含めて、全体の世界観がきちんと統一されていると感じました。
細部まで丁寧に作られているゲームなので、昔からのユーザーさんにも、新規の方にも、たくさんの人に遊んでもらえたらと思っています。

長嶋

本当に今日は、じっくりお話を聞かせていただいてありがとうございました。

一同

ありがとうございました。