CHAPTER05

『カルドセプト
ビギンズ』
との出会い

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長嶋

個人的にも非常に気になっていたのですが、本作『カルドセプト ビギンズ』のお話を初めて受けた時、お二人はどう思われましたか。率直にお聞かせください。

神宮

これまでの『カルドセプト』は、どちらかというと自分たちの側から企画を考えて、形にしていく流れが多かったんです。
でも今回は、最初にかなりしっかりした企画書を見せていただきました。
しかも、そこにはすでに松浦さんのビジュアルが入っていて、新しい方向性がはっきり見えていました。

それを見た時に、これまでになかった新鮮さを感じましたし、同時に「こういう『カルドセプト』を自分も見てみたい!」と、最初にお話を伺った時点でかなりワクワクしていましたね。

長嶋

ありがとうございます。そう言っていただけると本当にうれしいですね。

松浦

僕は最初、いきなり『カルドセプト』の話として聞いたわけではなくて、まず長嶋さんからお仕事の相談メールをいただいたんです。
その時に感じたのが、メールがすごく丁寧で、こちらへのリスペクトがあったことでした。

だから、その時点で「これはやろうかな」と思ったんです。
極端に言えば、その時はまだ『カルドセプト』かどうかよりも、「この人からの仕事なら受けたいな」という感覚のほうが強かったですね。

あとからそれが『カルドセプト』だと聞いて、「ああ、すごく有名なタイトルだな」と思いましたし、「これは大きな仕事だな」と少し怖さもありましたが、最終的には引き受けた、という感じです。

長嶋

松浦さんとは、最初のメールのあとリモートですぐにお話しできて、そのままかなりスムーズに進んでいきました。
実は時系列で言うと、大宮さんに企画を持っていくより前の段階で、僕と松浦さんのほうで先に打ち合わせしていたんですよね。
感覚としては松浦さんの起用がかなり早い段階で決まっていた、という感じでした。

神宮

ああ、そうだったんですね。

長嶋

はい。だから、松浦さんにやっていただけると決まった段階で、「この方向で行こう」というビジョンがかなりできていたんです。

神宮

それはすごく良かったと思います。
もし自分たちもその初期段階から入って、「ビジュアルをどうしようか」というところから一緒に考えていたら、たぶんいろいろまとまらなかったと思うんです。

やっぱり『カルドセプト』には長年の積み重ねがありますし、過去作への思い入れも強いですから、「これは捨てられない」「でも新しい風も入れたい」と、どうしても迷いが増えてしまう。
その点、企画書の段階で松浦さんの絵を含めた方向性が一発で示されたことで、すごく前に進みやすくなったんじゃないかなと思います。

長嶋

ちなみに、大宮ソフトの社内や企画チーム側の反応ってどうだったんですか。

神宮

かなり良かったですよ!
まず、鈴木社長を含めて最初から松浦さんの絵がいい、という反応は強かったですし、定例会議で少しずつ新しい絵を見せてもらうたびに、毎回「いいよね」と話していました。
会議のあとに、鈴木社長や武重さんたちと少人数で締めの話をする時間があったのですが、そこでも毎回のように「やっぱりいいよね」という感じでしたね。

長嶋

うれしいですね。
実際、松浦さんと打ち合わせした内容を、翌日の定例会で皆さんにプレゼンする流れだったんですが、神宮さんがかなり早い段階で「いいですね、いいですね」とどんどん反応してくださって、議論がすごく早く進むことが多かった印象です。

前田

そうですね。開発全体としては検討事項が多くて大変な時期でもあったのですが、このパートに関しては、わりと穏やかで、みんなの楽しみになっていた感じがありました。

神宮

そうですね。ただ、絵の良さに押されて、あとから「設定的にはここを少し直したい」とか「能力面から見ると、ここはこうしてほしい」とお願いしたこともありましたよね。
たとえば「足をもう少し短くしてほしい」とか、「体の色を変えてほしい」とか、そういう話です。

松浦

ああ、ありましたね。でも、全然問題なかったです。