CHAPTER03

開発の軸になったのは
やはり「時短」だった

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長嶋

そんな流れで方針が決まっていたわけですが、その上で実際にどんな要素を実装していくか、という整理に入っていったんですよね。
やっぱり、それぞれが『やりたいこと』みたいな話も、その中に内包されていたんでしょうか。

山田

そうですね。
ただ、最初に提案していたものから一段階すり合わせを進めて、『じゃあ、こういうものに絞っていきましょう』という話がある程度できたあとからも、結構いろいろ提案させていただいていました。
『こういうのをやったほうがいいんじゃないか』『こういうのを入れたほうが便利なんじゃないか』ということですね。

長嶋

今回の企画では、さきほどお話にあったような『コアな部分』を深堀りしていく理想と、一方で『遊びやすくしたい』という思いとが、ぶつかる場面も度々ありましたね。
分かりやすくしようとすると、機能や注釈がどんどん増えていってしまうというジレンマも多かったと思いますが、結果として、テンポを優先したことで削ったものもありましたよね。

山田

ゲームに関わる要素として、前向きに見送ったものもあります。
たとえばゲーム開始時にクリーチャーを予め置いてスタートする『初期召喚』ですね。
時短を考える中で、こちらから提案したものの一つなんですけど『短くするとしたら、どこを短くするべきか』という話をさせていただいたと思うんです。
その中で焦点になったのが、序盤の展開でした。

神宮

そうですね。
結果として、今回の時短施策のひとつひとつにつながっていく話ではあるんですけど、『初期召喚』については、それ以前のプロジェクトの中でも『やるか、やらないか』という話が出たことがあって、一部はハンデシステムの中に盛り込まれているんですよね。
ハンデをオンにすると、最初からクリーチャーを置かれるようになっていたりするんですけど、あれを基本ルールに入れると、納得感のあるバランスを取るのが非常に難しいので今作では見送りました。

山田

狙った属性の土地を取り合う醍醐味も、やはり残すべきだというのもありましたしね。

長嶋

ゲーム序盤のテンポアップについてはかなり議論を重ねましたが、機能に関しても時短から考えていったものがありましたよね。

山田

採用した機能でいうと、オートプレイや倍速機能でしょうか。
このあたりは、今の時代に必要だろう、という判断がありましたね。
特に、ゆるく遊ぶ上でも、こういったものを求めているユーザーは多いだろうと思ったんです。
もちろん、人によっては『オートプレイの相手とは対面したくない』みたいな考えもあると思うんですけど、実際には、たとえば離席したときに代わりに打ってもらうとか、そういう使い方もあります。
なので、直接的に時短になるだけじゃなくて、結果的に敷居の低さにも貢献していたかなと思っています。

春木場

実装側から『倍速できます』って聞いたときは、『よし、やった』と思いましたね(笑)。
というか話が出た時点で、簡易的なものはデバッグ機能としてすでに組み込まれてました(笑)

神宮

今までの私の話だと、新しいアイデアを全部潰す側に回っているような印象になってると思うんですけど(笑)。
時短に関して、私も意見というかアイデアを出したことがあって、周回ごとに土地レベル3までは自動でレベルアップする、みたいな案も出していたんです。
そうすれば早くなるんじゃないか、ということで、結構言っていたんですけど……。

遊佐

そこに反対していたの、だいたい僕なんで(笑)

内容画像
一同

(笑)

神宮

いやいや、でも、よく反対してくれました。
そもそもルールの追加は初心者向けではないですし、他の調整が入ってみると充分テンポは良くなったし、結果としては無くてよかったな、と思いましたね。

遊佐

そうですね。
基本的に『お小遣いを使って、何をするか考えていく』ゲームの中で、勝手にレベルが上がるのは違うでしょう、というのが個人的な意見でした。
なので、そこは否定し続けていた感じです。

春木場

機能面でいうと、さっきの倍速のようなテンポアップの仕組みはありましたけど、それ以外に『ダイナミックに新機能を追加して大きく変える』という方向は、結果的にはやめたんです。
どちらかというと、原作のルールを守りながら、バランスの調整によって、より早くゲームの盛り上がりに到達するにはどうしたらいいか、という方向で議論していました。
何度も出てきていますけど、たとえば土地連鎖や周回したときの『魔力が入る量』を増やす方向ですね。