CHAPTER09

時短も、
分かりやすさも、
その先の面白さのために

罫線
長嶋

カードの話をしている時、みなさん本当に楽しそうですが(笑)。
そろそろ締めに入っていこうかと思います。
いろいろお話を伺ってきましたが、さまざまなことを調整しながら進めていく中で、最も調整に苦労したことは何だったでしょうか。
一人ずつ、お聞きできればと思います。

遊佐

僕はどちらかというと古い側のセプターだったので、やっぱり時短のために魔力を上げる方向については、『もうちょっと抑えませんか』と言い続けていた印象がありますね。
そこはなかなか決まらなかったですし、最後までやっていたと思います。
『クリーチャー配置のボーナス、多すぎませんか』みたいなことも含めて、そこはかなり気を使って見ていました。

長嶋

山田さんはどうですか。

山田

自分としては、全体の中で一番時間がかかっていたなと思うのは、チュートリアルですかね。

長嶋

今日ここにいないメンバーの影響も大きいところですね。

山田

そうですね。
今回は、ストーリーの中にチュートリアルを住まわせるというオーダーがネオスさん側からあったので、そこを形にするうえで苦労しました。
分かりやすくしようと思うと、どうしてもいろいろ教えたくなるんですけど、逆に教えようとしすぎると、最初から情報量が多すぎてユーザーがしんどくなってしまう。
そのバランスの調整が大変でしたね。

長嶋

では神宮さん、どうでしょう。

神宮

やっぱり、時短まわりのバランスには結構気を使った記憶はありますね。
ただ、そこまで『混乱を極めるほど大変だった』という感じでもなくて、わりとすっと進められた部分もあった気がします。
むしろ、『調整で自分が苦労した』というよりは、私が『こういうカードはどうですか』『こういう案はどうですか』と出したものを、グランディングさんやネオスさんがテストプレイしながら調整してくれていたので、そちらのほうが大変だっただろうな、という気持ちのほうが強いです。
そこはちょっと申し訳なかったですね。

山田

いや、でも、むしろ方針を出していただいたのがすごくありがたかったです。

神宮

そう言っていただけるならよかったです。

春木場

神宮さんもグランディングさんもすごく前向きに、『まず試してみよう』という姿勢でいてくれたので、しっかり検証もできました。
このゲームは特に、やってみないと分からないところが多いので。

神宮

そうですね。
いろんなことが積み重なって、このゲームになっているんだと思います。

長嶋

そんなふうに、皆さんそれぞれ苦労があったわけですが、最後に、リードディレクターとして春木場さんが最も苦労したことも聞かせてください。

春木場

そうですね。
僕の立場的なところも含めて言うと、開発面や予算面のことももちろんあるんですけど、やっぱり一番大きかったのは、コアなプレイヤーが求めるものと、今回入ってもらいたいライトな層に合わせるものの、落としどころを探ることでした。
どこまで情報を教えるか、どこまで遊びやすく寄せるか、というところは、やっぱり意見が割れることも多かったんです。
僕含めゲームデザイン側のメンバーはゲームの理解度が高い分、気づかぬうちにコアによることも多いですし。
なので、両方の意見を聞いたうえで、どういう形にすればいいかを行ったり来たりしながら調整していくところに、一番時間をかけました。
結果としては、いいところに落とせたかなとは思っています。

長嶋

ありがとうございます。
では最後に、これから遊ぶユーザーの方々へ、一言ずつメッセージをお願いします。
せっかくゲームバランスの回なので、『どう遊んでもらえるとうれしいか』という締め方にできればと思います。

遊佐

このゲーム、見た目だけだと難しそうに見えるかもしれないんですけど、初心者にも入りやすいように作っているので、実際に触ってもらえれば、わりとすぐに覚えられると思います。
まずは気負わずに遊んでもらえるのが一番いいかなと思います。

山田

自分としては、これまで受け継がれてきたカルドセプトを、どう新しい形で届けるかが課題でした。
なので、過去作の経験者の方には、この新しいカルドセプトを、新しいユーザーに広めるきっかけとしても使ってほしいなと思っています。
それと、初心者の方も、カードゲームだからといって身構えすぎずに遊んでほしいです。
カードを集めるだけでもかなり楽しいゲームになっていると思うので、ぜひそこも楽しんでください。

春木場

遊びやすさはかなり意識して作っているので、能力で選んでもいいですし、見た目で選んでもいいので、まずは好きなカードを1枚見つけてもらえるとうれしいですね。
基本は土地を取ってレベルを上げていく遊びがベースになっているので、どんなカードでもまったく使えないということはないですし、そこから入ってもらえると遊びやすいんじゃないかなと思います。

神宮

まず、これまでのシリーズを遊んできた経験者の方には、今回すごく大きな新能力や新システムを入れているわけではないんですけど、実際に触ってみるとプレイ感がかなり変わっているし、より快適になっている部分もあるので、そこには驚いてほしいなと思っています。
一方で、初めての方には、カードゲームもボードゲームも世の中にいろいろありますけど、その二つが合わさったデジタルゲームって、実はあまりないと思うんです。
なので、ちょっと変わったゲーム体験として、ぜひ遊んでみてほしいなと思います。

長嶋

はい。こうしてみんなで作り上げた『カルドセプト・ビギンズ』が、いよいよ7月16日に発売されます。
これをご覧のみなさんも、ぜひ実際に遊んでいただけたら嬉しいですね。

本日はありがとうございました。

一同

ありがとうございました!

内容画像